セメント業界における圧縮空気
建設業界は年々成長しており、それに伴いセメント、石膏、コンクリートの使用量も増加しています。これらの建築に不可欠な材料は、主に石灰石などの天然資源から採取され、きめの粗い塊の状態で輸送され、「砕く」「磨く」「焼く」といった工程を経て、粗い岩石から粉末になります。燃焼中に、粉砕された粉末は解けて小さな塊となるまで熱せられ、クリンカーと呼ばれる小さな塊になります。このクリンカーは高い吸湿性を持っており、巨大なボールミルでのさらなる粉砕工程を経て、初めて微細なセメントになります。
多くの場合、建設業界では適した特定の物質を生産され追加される。そのため建設業界の最も適した物質を提供することができる。
その後、微粉末は、梱包されて出荷されるか、サイロに入れられてトラックミキサーに直接積み込まれて使用されます。
水分という特別な課題
これらの過程において、空気圧で駆動する機械、送風機、コンベヤーなどが、埃の多い厳しい環境の中で圧縮空気を使って運転されることがよくあります。ここで特に問題となるのが、周囲の空気中の水分や、生産工程で発生する水蒸気や油を含んだ蒸気です。粉末状のセメントやクリンカーが固まったり、配管を詰まらせたり、セメント自体を使えなくします。周囲の空気からの水分や生産に使用する水や油を含む蒸気は、非常に水分を多く含む粉体を固まらせる原因となるため、機械の使用と保管や運搬時において、周囲の空気と圧縮空気の品質について特別な要求が必要となります。
圧縮空気の品質要件
例えば、空圧駆動装置、搬送用空気、または過程用空気は特に乾燥していて、製造時、積載時、または搬送時に、湿気や油分を含んだ蒸気がない状態にしなければなりません。そうしないと、同じラインに設置されたバルブ、シリンダー、オーブンやサイロの光学監視システムに付着したり、詰まったりして、生産を遅らせたり、摩耗により修理が必要になったり、最悪の場合は工場が停止してしまうこともあります。
生産工場の種類によっては、ボールミルとサイロは、圧縮空気で様々な箇所を洗浄したり、凝固や硬化を防ぐ適切な化学物質を吹き付けたりします。
VDMA(ドイツ機械工業連盟)は標準書を用いて、様々な産業における圧縮空気の品質に関する重要な情報を提供しています。セメント業界向けには、粒子含有量で品質クラス4~7、10℃以上の湿度(蒸気)でクラス4、10℃以下でクラス2~3、全油分含有量でクラス4を定義しています。これらのクラスは、制御用空気(例:空圧駆動用)と搬送用空気(例:搬送、冷却、保管用)の両方に適用されます。
*出典 VDMA 標準シート 15390-1